東京都は2026年4月、電動キックボードに関する新たな安全条例を発表しました。この条例では、一定の条件下でヘルメットの着用を必須としない規定が盛り込まれ、SNS上で「危険でしょ!」という批判が殺到しています。
新ルールの内容
新条例は、最高時速25km/h以下の小型電動キックボードについて、走行可能な専用レーンではヘルメット任意としています。これは他府県でも例のない画期的な(?)規定ですが、安全性への疑問が高まっています。
批判殺到の理由
Twitter/Xでは「危険。顧みなければ事故必至」「なぜこんな緩い規定に」などの声が上がっています。実際、2025年の都内では電動キックボード関連の事故が前年比30%増加しており、死亡事故も発生しています。
今後の課題
国は2024年に道路の走行を認めましたが、各自治体の条例はまだ整備中です。新たなモビリティの普及には、事業者と自治体、さらに利用者自身の認識向上が不可欠です。
まとめ
ヘルメット任意規定には、安全と利便性のバランスを取る難しさが見て取れます。利用者の安全を最優先に考える私たちとしては、ヘルメット着用の推奨を継続しつつ、専用レーンの整備などを通じて安全な利用環境作りを推進していくべきだと考えます。
安全ルールを巡る議論で見落とされやすい論点
着用の義務づけを巡る議論は、賛否のどちらかに寄りがちですが、実際に事故の被害を左右するのは規則の文言だけではありません。走行する場所の環境や路面の状態、他の交通との交わり方といった条件が重なって結果が決まります。規則の是非と並行して、走る環境そのものをどう整えるかを論じる必要があります。両者は切り離して語れない関係にあります。
また、規則を緩やかにするか厳しくするかという二択に見えても、実務上は運用の方法によって結果が変わります。周知が十分か、違反があった場合にどう対応するのか、利用者が判断に迷わない案内になっているか。こうした細部の設計が、実際の安全性を大きく左右していきます。議論の焦点を運用の質へ広げることが、実効性のある対策につながります。
利用者自身が取り組めるリスク低減の工夫
制度の議論を待つ間にも、利用者の側でできる備えはあります。走行前にブレーキやタイヤの状態を確かめる、夜間は明るい服装を心がける、視界の悪い交差点では速度を落とすといった基本的な行動は、それだけで危険に遭う確率を下げます。習慣として身につけておく価値のあるものです。短時間の確認でも、積み重なれば大きな差になっていきます。
あわせて、万一の事故に備えた保険への加入も検討しておきたい点です。相手に怪我をさせてしまった場合の負担は、想像以上に大きくなることがあります。義務であるかどうかにかかわらず、頭部を守る備えを自分の判断で選ぶことも含め、自衛の意識を持つことが安心につながっていきます。備えの有無が、事故の後の生活を大きく左右することもあります。
事業者と自治体に期待される環境整備
共有型のサービスを提供する事業者には、車両の整備状態を保つことに加え、利用開始時に基本的なルールを伝える役割が期待されます。初めて乗る人ほど危険に近づきやすいため、最初の案内の質が事故の起こりやすさに影響します。手順の中に無理なく組み込む工夫が求められます。利用の記録を安全対策の改善に活かす取り組みも期待されるところです。
自治体の側では、走行できる空間の整備や駐車場所の確保といった物理的な条件づくりが課題になります。規則を定めるだけでは、実際に安全に走れる環境は生まれません。利用の実態を把握しながら、必要な整備を段階的に進める姿勢が重要になっていきます。利用者と事業者、自治体のそれぞれが役割を担うことで、はじめて環境は整っていきます。